応援団やサムライうさぎについて。あとはアニメ三国演義の歪曲感想とか。
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杉田さんの小学生時代の作文が発掘されたので、モリーがこっそり読んでみたそうです。
ぼくの夢 5年3組 杉田謙信
ぼくはマゾになりたいです。
なぜかというと、マゾは自己愛のもっともたる形だからです。マゾは自分がたまらなく好きなのです。虐げられる自分を世界中の誰よりも愛しているのです。
おどろくことに、想像のなかだけでも欲望は成立するのです。なんて肥大した自己愛でしょうか。そして幸せな人間だと思います。
マゾは自分がよければ、それでいいのですから。
だけどぼくはサドなので、自分のなかだけで完結する世界を持っていません。相手がいなくては成立しないのです。でもマゾは、ぼくの悩みなんて考えもしません。ただひたすらに、自分の欲望を押し付けてきます。そして、その欲望がかなえられない状況ですら、喜びに変えてしまうのですから、どれだけ貪欲なのかと、あきれてしまいます。
サドとマゾの関係を主従関係に例える人もいます。その多くは主がサドで従をマゾだと言います。だけど本当は逆だと思います。
先生は知らないかもしれませんが、SMプレイで「待った」をかけられるのはマゾの方なのです。サドの「待った」はプレイの一環で、マゾを喜ばせるためにあるのです。
でもこれは分かっている人達のプレイなので、野暮なヤツはやりすぎてしまいます。馬鹿なサドは、それがプレイではなく暴力と暴言になり下がっていると気付けないのです。
ただ相手のいやがることをしてサドを気取っている人間が、ぼくは吐き気がするぐらいきらいです。マゾの体力やどの程度の刺激を望んでいるのか、瞬時に計算出来なくてはサドを名乗る資格はありません。
そうです。マゾは誰でもなれますが、サドはさじ加減が難しいので大変なのです。このことからも、マゾがサドを支配していると分かると思います。
そしてこれだけサドが苦労しても、マゾはやっぱり自分のことしか愛さないのです。サドはマゾの欲望の世界を満たす道具のようなものです。とても悲しい気分になります。
だからぼくは森山くんみたいなマゾになりたいです。
「……」
読み終えたあと、長い間言葉を失うモリー。そこへ買い物から帰って来た杉田が声をかけた。
「何を見ているんだ」
「……おまえの作文だよ。これ、提出したのか?」
「勝手に読むとは、いい度胸だな」
「質問に答えろ」
「提出する前に、親に見つかったんでな。書き直しを命じられた」
「当たり前だろ! おまえの両親がまともで良かったよ」
「でも血は争えないと笑っていたぞ」
目の前にいるのは、サラブレッドのサドだった。
「お前がサドなのは誰もが認めるけど、俺はマゾじゃねえよ」
これだけは言っておこう、とモリーは訴えた。だがサラブレッドは気高い自信を滲ませる。
「お前が最高のマゾだから、俺は立派なサドになれたんじゃないか。互いに教え合い高め合う、これ以上ないタッグだ。朝日町応援団を支えるサイドとして、これからもふたりで頑張って行こう」
「頑張るって、応援のことだよな?」
「……」
「答えろよ!」
ヲワリ。
ぼくの夢 5年3組 杉田謙信
ぼくはマゾになりたいです。
なぜかというと、マゾは自己愛のもっともたる形だからです。マゾは自分がたまらなく好きなのです。虐げられる自分を世界中の誰よりも愛しているのです。
おどろくことに、想像のなかだけでも欲望は成立するのです。なんて肥大した自己愛でしょうか。そして幸せな人間だと思います。
マゾは自分がよければ、それでいいのですから。
だけどぼくはサドなので、自分のなかだけで完結する世界を持っていません。相手がいなくては成立しないのです。でもマゾは、ぼくの悩みなんて考えもしません。ただひたすらに、自分の欲望を押し付けてきます。そして、その欲望がかなえられない状況ですら、喜びに変えてしまうのですから、どれだけ貪欲なのかと、あきれてしまいます。
サドとマゾの関係を主従関係に例える人もいます。その多くは主がサドで従をマゾだと言います。だけど本当は逆だと思います。
先生は知らないかもしれませんが、SMプレイで「待った」をかけられるのはマゾの方なのです。サドの「待った」はプレイの一環で、マゾを喜ばせるためにあるのです。
でもこれは分かっている人達のプレイなので、野暮なヤツはやりすぎてしまいます。馬鹿なサドは、それがプレイではなく暴力と暴言になり下がっていると気付けないのです。
ただ相手のいやがることをしてサドを気取っている人間が、ぼくは吐き気がするぐらいきらいです。マゾの体力やどの程度の刺激を望んでいるのか、瞬時に計算出来なくてはサドを名乗る資格はありません。
そうです。マゾは誰でもなれますが、サドはさじ加減が難しいので大変なのです。このことからも、マゾがサドを支配していると分かると思います。
そしてこれだけサドが苦労しても、マゾはやっぱり自分のことしか愛さないのです。サドはマゾの欲望の世界を満たす道具のようなものです。とても悲しい気分になります。
だからぼくは森山くんみたいなマゾになりたいです。
「……」
読み終えたあと、長い間言葉を失うモリー。そこへ買い物から帰って来た杉田が声をかけた。
「何を見ているんだ」
「……おまえの作文だよ。これ、提出したのか?」
「勝手に読むとは、いい度胸だな」
「質問に答えろ」
「提出する前に、親に見つかったんでな。書き直しを命じられた」
「当たり前だろ! おまえの両親がまともで良かったよ」
「でも血は争えないと笑っていたぞ」
目の前にいるのは、サラブレッドのサドだった。
「お前がサドなのは誰もが認めるけど、俺はマゾじゃねえよ」
これだけは言っておこう、とモリーは訴えた。だがサラブレッドは気高い自信を滲ませる。
「お前が最高のマゾだから、俺は立派なサドになれたんじゃないか。互いに教え合い高め合う、これ以上ないタッグだ。朝日町応援団を支えるサイドとして、これからもふたりで頑張って行こう」
「頑張るって、応援のことだよな?」
「……」
「答えろよ!」
ヲワリ。
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