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応援団やサムライうさぎについて。あとはアニメ三国演義の歪曲感想とか。

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 ドラクエモンターズジョーカーを買おうと思ってたら、間違えて高村薫大先生のレディジョーカー買っちゃったよ噓です。

 クリスマスイブは空いているか

 この文庫版発売をどれだけ待ったことか。ようやく読めた。レディジョーカー(以下LJ)の初版はかれこれ十三年前だもん。なのでマチカさんが偉大なる高村薫大先生の作品に触れたときは、すでにLJは出版されてかなり経ってたんですよ。
 でも有名な話ですが、神の化身高村薫大先生はご自身の作品の版が変わったり、文庫化するときは大幅に加筆修正するんですよね。そんなものだから、じゃあ、いっそのこと文庫になってから読もうと思っていたわけです。
 のちに、それがどれだけ軽い気持ちだったか思い知らされることになる。
 文庫版って単行本の発売から四年ぐらいで出始めるそうですが、上に書いたようにLJは十年以上経過してんですよ! どんだけじらすんだ。人気作家さんだしベストセラーだし文庫になるのは確実だし、もうこっちも意地になって文庫になるまで絶対に読まないもん、と長期戦の構えで今までやって来た。
 だけど待った甲斐があった。

 ちなみにLJとはこんなお話。

上巻:空虚な日常、目を凝らせど見えぬ未来。五人の男は競馬場へと吹き寄せられた。未曾有の犯罪の前奏曲が響く――。その夜、合田警部補は日之出ビール社長・城山の誘拐を知る。彼の一報により、警視庁という名の冷たい機械が動き始めた。事件に昏い興奮を覚えた新聞記者たち。巨大企業は闇に浸食されているのだ。

中巻:城山は、五十六時間ぶりに解放された。だが、その眼は鉛色に沈んだままだ。レディ・ジョーカーを名乗る犯行グループが三百五十万キロリットルのビールを“人質”に取っているのだ。裏取引を懸念する捜査一課長に送り込まれた合田は、城山社長に影のごとく付き従う。事件が加速してゆく中、ふたりの新聞記者は二匹の猟犬と化して苦い臭跡を追う

下巻:消エルコトニシタ……。レディ・ジョーカーからの手紙が新聞社に届く。しかし、平穏は訪れなかった。新たなターゲットへの攻撃が始まり、血色に染められた麦酒が再び出現する。苦悩に耐えかねた日之出ビール取締役、禁忌に触れた記者らが、我々の世界から姿を消してゆく。事件は、人びとの運命を様々な色彩に塗り替えた。激浪の果て、刑事・合田雄一郎と男たちが流れ着いた、最終地点。
(公式HPより引用)




もうひとつのあらすじ。
例によって男性にモテモテの雄一郎が、ちょっかいを出してきた男・半田とラブラブになったりしながらも、最後は元義兄・祐介の十六年越しの愛に気がつく。雄一郎と祐介、そして半田の愛のトライアングルから、片時も眼が離せない。「マークスの山」「照柿」と合田雄一郎を追い続けた全腐女子が泣いた。ノーマルな男性もある意味泣いたかもしれない魂の叙事詩! 祭りじゃ祭りじゃ、ワッショーイ!
(フラワーロマン地下より引用)


 ええ、祐介はずっと雄一郎を愛してたわけですよ。でもその愛の軌跡は複雑だった。祐介は双子の妹を雄一郎に紹介し、やがてふたりは結婚した。これは雄一郎恋しさのあまり、祐介が自分と瓜二つの妹と結婚させるという屈折した愛の策略だった。[要出典]
 なんとも、壮絶な関係です。はたして自分と同じ顔の女を抱く雄一郎を想像する祐介は嫉妬に身を悶えさせなだらも、そこに自分を重ね合わせ恍惚を覚えていたりはしないのか。だとすればいい性格してますね。かわいい顔してアノ子、割とやるもんだね!
 そんなふうに雄一郎に近寄る男達は、大抵どこか倒錯している。それは雄一郎の目力のせいなのだ!

(雄一郎の)外側を覆っている無味乾燥な殻と、この不安定そうな目のアンバランスが、何とも抗しがたい引力になっているのだと根来は分析したが、ともかく、こんな微妙な目に見つめられたら、理屈抜きに殴りつけたくなるか、魅入られるかどちらかだ。なるほど、元義兄である検事(祐介)は魅入られた口かな、と(LJ中巻)

 そうです。祐介は魅入られ、半田は殴りつけたくなった。でも、どちらにせよ一瞬で心を奪う魅力が雄一郎にはあるってこと。

 で、雄一郎の結婚生活は数年で破綻しちゃう。その時祐介は雄一郎に離婚しないでくれ、と泣いた。これでまた、普通の友達同士に戻ってしまう。いや、もっと疎遠な仲になってしまうかもしれない。お義兄さんピンチ。

 しかし、そこで諦める祐介ではない。何年恋してると思ってんだ、なめんな。検事として地方のどさ回りを終え、東京に帰還するや否や、雄一郎のマンションの合鍵をゲット! 自宅のある庁舎よりも雄一郎宅のほうが近いから、という理由をつけ、超多忙な検事の仕事のかたわら、ふらりと立ち寄り、掃除にお料理、ワイシャツのアイロンがけまでこなす。

 この家事スキルがまた高い。カリスマ主婦並だ。料理では雄一郎の好物をテーブルに並べる抜け目のなさ。雄一郎は祐介の作った料理に「いただきます」と元気よく箸をつけてくれる。そして子供のように「うまい!」と笑顔をこぼす。「男心を掴むには胃袋を掴め」とは、よく言ったものですね。

 この献身ぶりは功を奏する。
 雄一郎は夜になると自宅近くの公園でバイオリンの練習をするのですが、公園を横切る人影に「あれは祐介かな?」と考えてみたり、違うと分かっても「そういえば、前回祐介が来たのはいつだっけ」と思いを巡らせてみたりする。
 やったね、祐介。恋の始まりまであと一歩だ。いや、これもう恋なんじゃね? ロマンスの神様、この人でしょうか?

 祐介は自らの依り代として妹を嫁がせるも離婚となり、一時はめげるものの華麗に復活。さらにパワーアップして、ついには自分が妻の座へと上り詰めようとしているのだ。かつての倒錯ぶりは去り、温かい家庭大作戦は成功する──ように見えたけれど、強烈なライバルである半田が登場する。
 雄一郎を殴りつけたくなるタイプの男代表として。

 えっ、この感想続くの?

(つづけ)
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