今週のジャンプ39号

バクマン。

※秋人「サイコーの頭がいいからだ」
　最高（こいつ、やっぱり頭がいい）

（※繰り返し）
（※繰り返し）

　……何なのでしょうか。まさかコレで、ふたりの頭の良さを読者に認識させたいわけじゃないですよね？　ですよね、大場先生？　伏線というか、あとで彼等は井の中の蛙だった的な展開への布石ですよね？
　たとえ夜神月が痛い発言をしていても、彼は類い稀なる天然であったので、読者も「まあ、月だし……ねえ？」で納得出来ていたのですが。
　でもバクマンのふたりだと、お互いに褒め合う姿を見ている内に「だから何じゃい」とエアー卓袱台をひっくり返したくなる。
　エアーだから面倒な後片付けも必要なし。便利なエアー卓袱台は二台セットで5800円。同封されたDVDを御覧いただければ、女性でも簡単に組み立てられます。しかも今なら送料無料で、おしゃれな牛革ポーチがついてくる！

　それはそれとしてですよ。
　秋人が女について、さも知ったように語るくだりは、自分の古傷をえぐられるようで見ていられなかった。秋人君たら同級生達を「中3でもうやっちゃいました。それを大っぴらにする馬鹿ばっかりじゃん」と切り捨てた。そして自分の認めた最高は「でもお前は違う。頭がいいからな」と褒めちぎる。

　ヤメテ、ヤメテー！　秋人さん、それ負け惜しみにしか聞こえないからー！　しかも「お前は抜け駆けすんなよ」と暗に釘を刺してるようにしか見えない……のは多分気のせいだ。きっと私が穿ち過ぎてるだけだ。これだから大人は汚い。イヤダイヤダ。

　しっかし、まだ女の子に夢を見ている中学男子という点ではカワイイじゃないか。女の子を自分の理想のカタチに祭りあげて、その姿に更なる夢を見るという自己育成型思春期思考。これで、もし亜豆が処女じゃないと知ったら、裏切られた気持ちになるんだろうなー。
　でも亜豆に限って、その心配はない。あれは自分の値打ちを分かっている「女」に違いないですよ。そう、自分の振る舞いにより得られる結果を計算出来る人間は、もう女の子じゃない。
　女だ。
　だから安心して、手の平の上で転がされるといい。
　単に私が、そういう展開を見てみたいだけなんですけどね。でも、おそらく亜豆は女神的な存在のつもりで書かれているような気がするよ。ﾌｰﾑ。

　一方エロスの女神達が競演する今週のToloveるは素晴らしいの一言に尽きる。明らかに体のサイズに合っていない水着だけでもこってりしてんのに「これでもか、これでもか」と繰り出される濃厚な展開に、げんなりするかと思ったのですが、次第にリミッターがおかしくなって「ははは！　じゃんじゃん持って来ーい！」という気分にさせてくれる。シメのデザートとばかりに、差し出された汁だくスイカプレイには脱帽するしかない。
　ああ、人間は何のために生まれ、そしてどこへ行くのか……。我思う故に我あり。最後に疑う自分だけが残る。孤独だ。人間は孤独だ。このぼんやりとした侘びしい気持ち……。ひょっとして、これが殿方特有の賢者タイムというヤツでしょうか。

　ちがいますね。すみません。