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応援団やサムライうさぎについて。あとはアニメ三国演義の歪曲感想とか。

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 雷が落ちたところを見たことがありますか。
 まあ、大抵ありますよね。
 マチカさんは結構近くに落ちた瞬間を目撃したことがあるんだぜ。
 その日は湿気のうっとうしい夏の日でした。雨が降りそうで降らない曇天模様の昼下がり、マチカさんは自室の窓を開けてタテ笛を熱心に吹いていました。
 まだ学校に行っていたころなので、タテ笛を持ってたんですね。でも別に音楽のテストがあるから練習していたというわけでもなく、無性にタテ笛を吹きたくて仕方がなかったのです。
 理由は分かりません。
 あれは、マチカさんが笛を吹いていたのではなく、笛に吹かされていたといっても過言ではない心理状態でした。
 そのときすでに、遠くで雷が鳴っていたのかもしれませんが、取り憑かれたように吹きまくっていたマチカさんは気がつきませんでした。
 ですから落雷は突然でした。(当たり前ですが)
 その瞬間、マチカさんは笛をくわえたまま「ぬおお…」と花も恥じらう乙女らしからぬ声を漏らしつつ目を剥きました。しばらくポカンとしてから、やっと「あれ、なに?」と思考する余裕が出来たのです。
 雷は、自宅から道路を一本挟んだビルのアンテナに落ちたようです。雷の光はあまり記憶にないのですが、とにかく音です。
 爆発音。
 まさに爆発音です。そして電気が放電したときのような、バチバチという音も聞こえました。
 マチカさんは呆然としながらも、あることに気がつきました。あの雷は笛を吹いたマチカさんが呼び寄せたんだってね。

 おまえは何を言っているんだ。

 最後のは小粋なジョークですが、雷が間近に落ちたのは本当。ちなみに笛を吹きまくっていたのも本当。十代の情熱を持て余していたんでしょうか。
 実にくだらないというか、おとなになった今でもくだらないことにしか情熱を燃やしていないような気がしますが、たぶん気のせいでしょう。
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