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応援団やサムライうさぎについて。あとはアニメ三国演義の歪曲感想とか。

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 ああああァァァ! 志乃ォォォォォッ! 志乃は全然駄目なお嫁さんなんかじゃないよォォォォッ!
 ジャンプ読みながら思わず叫びそうになったので、ここで代わりに叫んで発散しておきます。
 やっぱ志乃は最高じゃねえか。そりゃあ、ごっちんも志乃のことばかり考えてしまうよね。全身全霊を持って命の限り愛してしまうわい。これは結婚式の宣誓を思い出すねぇ。
「その富めるときにも、貧しきときにも、病めるときにも、健やかなるときにも、夫として生涯、妻に愛と忠実を尽くすことを誓いますか」

 誓う誓う! 志乃のためなら、私も誓う!
 終盤で高く高く跳んだごっちんを見上げる志乃の表情は、泣けてくるぐらい愛おしさに溢れていたじゃないか。この志乃の表情に、サムライうさぎの魅力が詰まっていると言っても過言ではない。ごっちんの愛に対する志乃のアンサーですよ。

 そこで思ったんですけど、ごっちんと志乃の結びつきが、ある種完成された今週の流れを見ると、清木様って増々イラナイ子になってませんか。
 ……何だとッ! 始めからいらなかったと、誰か申したか? そんなことないもん! うわーん。

 そんな清木様ですが、今週はふたコマだけですが登場いたしましたね。久しぶりだぜ。そして相変わらずの陰険フェイス。ごっちんの志乃に対する愛を高めるための、燃料にされてたけど気にしない。
 だからさぁ。清木様も負けずに、鰐ぶっさんに対する愛を見せつけるといいよ。ごっちんと志乃がサムうさの表夫婦なら、裏夫婦は清木様と鰐ぶっさんなんやで。(フラワーロマンチカ公認)

 それで今週で決着がついたのかえ。うさぎ道場が三勝二敗一引き分けになるから、二回戦は勝利したことになるのか。そして鰐ぶっさんは、このあと流人達に対してどうするんだろうね。おなご口説き対決でコマを進めた道場は他にもあるんだし、三回戦があるんだろうから(それを読者が読めるかどうかは別として)講武館と試合出来る道のりはまだ遠い。うさぎ道場と、ほかほかマグロ道場(進出してんの?)の対決が見たいんだぜ。
 もしかすると以降の流れはすっ飛ばして、後日談として語られるのか。嫌だけど現実的に考えて残された話数は、あまりないのだろうし。個人的には続いて欲しいけどね。だから地味にアンケート送ってんだよ、マチカさんは。

 それはそうと、風間がやっと合流出来ましたねぇ。でも来たけど出番がなくて、普通に帰って行く流れになると悲し過ぎるので、ひと暴れして欲しいですね。「よく分からないけど、とりあえずぶっ壊しておきますね」的な感じで。

 あと、どうでもいいコトですけど、志乃のまつ毛って、いつからあんなにケバくなったんでしょうか。フサフサじゃないですか。いや、ホントどうでもいいコトだけど。
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 今週にきて、いきなりスズメの巨乳があからさまに。以前から隠れ巨乳であることは発覚していましたが、今週はもうロケットオッパイじゃないですか。個人的には大歓迎です。

 あと、ごっちんは今週も百舌九さんに踏み付けられてしまいました。ていうか流人は他人の頭を踏み付けるのが好きだな。鶴屋さんも穂波を踏み付けてましたよね。けしからん。もっと屈辱的なポーズをさせるといいよ!
 
 それにしても百舌九さんは、いい悪役っぷりだな。そして今週あたり百舌九さんの回想に入るかと思ったのですが入らなかったヨー。流人達が早々とうさぎ道場への思いを改めているのは、百舌九さんの孤立ぶりを際立たせるためで、だから彼の切ない(であろうと、今までの展開から想像出来る)過去は後回しなんかね。うーん。巻きに入ってんのか、引き延ばしてんのか分からない。

 先週だったかな。気持ちの揺れ始めた流人達に対して、百舌九さんが空を仰いで「分かった」と呟くシーンがありましたが、アレは仲間に対して、ことさら横暴に振る舞う姿を周囲へ見せて「悪いのは、全てワタクシでございます」ってやるつもりの伏線なんかな。清木様のお屋敷に突入したのは、その下準備であったのかもしれません。

 なんという格好よさ。これ以上おいしい役回りがあるでしょうか。その半分でも清木様に分けてやってくれ。中途半端な清木様が不憫過ぎて泣けて来る。そもそも御前試合で勝ったら講武館と試合出来るってのも、お触れが出るまで清木様は知らなかったっぽいですからね。だからといって「ちょww 知らんしwwww」なんて言えるキャラじゃないから、門弟達には「まあ、今まで黙っていたけど、そういうことだから」って、もっともらしい顔で言ったんじゃないでしょうか。なんせ愛する鰐ぶっさんの組んだ試合ですからね。大人しく言うこと聞くに決まってます。そして大空に鰐ぶっさんの笑顔を重ねながら「もー、今度だけだゾ☆」とか言ってウィンクしてんじゃないでしょうか。

 そうこうしている内に、家で本(男色の春画である確率85% ※フラワーロマンチカ調べ)を読んでハァハァして寛いでいたら、いきなり百舌九さんに障子をぶっ壊されたわけでしょう。踏んだり蹴ったりですよ。もちろん百舌九さんは後始末なんてしませんから、修理を頼むのは清木様。でも「曲者が侵入してやりました」なんて講武館師範として恥ずかしくて言えないだろうから、言い訳を考えるのもひと苦労。
「あの、清木様。何故このようなことに?」とズタボロになった障子の前で、キレ気味で聞く仕送り用人(家計を引き受けて外部と交渉する人……だったハズ)に、清木様はあさっての方向を見ながら答えるのです。
「えっと……そうそう。蝿がね。蝿が部屋にいたの。だから刀で追い払ってやろうかなぁって。……うん。手で追い払えばいいんだけどね。なんて言うか、思い付き……みたいな感じ? 後から考えると、何であんなことしたのかなって思いはするけど、誰だって、そういうのあるじゃん。その場の勢いって言うか、気の迷いって言うか。
 でね。そうしたら、やっぱり蝿ってすばしっこいわ。召し捕ったり、と思ったらパッと逃げたんだわ。でもこっちは、急に止まれないじゃん。だから、そのまま障子をバサッとやっちゃった。だから悪気はないよ」
 やっぱり清木様は不憫で泣けて来る。

 あー、今頃なにしてんでしょうね。多分お城でお勤め中なんでしょうか。それで紙に「鰐淵清左衛門」って書いたあとに、真っ赤になって「キャッ!」みたいな黄色い声を上げて、紙をくしゃくしゃに丸めてんでしょうよ。それで机に頬杖ついて「鉄叉は何してんのかなぁ」ってため息まじりに、鰐ぶっさんの姿を思い浮かべてんのサ。ああ、恋する乙女の初々しさよ。

 ……今週の感想を書こうと思ったのに、ほとんどネタになった。まあ、いいか。
 清木様、マチカには分かります祭り。略して清木、マチカには分かります祭りの途中ではございますが、今週のサムライうさぎの感想。あれ? 略すところ間違えたかな。

 スズメさんの「鳳……泣いてたんだぜ」という性別が逆転したような台詞。そしてウズラ(体型戻っとるがな)の鳳君の抱きかかえ方。なあんだ。鳳君は流人達のお姫様だったんですね。道理で美しいと思いましたよ。
 そして驚いたのですが、今回は百舌九さんフンドシはいてね? 百舌九さんの久しぶりのメイン登場回なので、腰のラインをじっくり堪能しようと眺めていると、以前は臀部がちらちらしていた場所に布地が覗いているじゃないか。チクショウ……ポロリズム封印か。それともあのエロい格好は、対清木様用決戦コスチュームなのかしら。あの時はそれぐらい気合いが入っていたってことだね! なんせ10年間「斬られたい男ナンバーワン(※フラワーロマンチカ調べ)」であり続けるの清木様の前に立つのですもの。
 多分百舌九さんたら、清木様のお屋敷に行く前は、鶴屋さんあたりに「やっぱり、フンドシ脱いで行った方がいいよね?(性的な意味で)」とか聞いてたと思いますよ。鶴屋さんも「いいんじゃない?(どうでも)」と的確なアドバイス。ああ、仲間って素晴らしい。
 それと、鰐ぶっさんはあれが島抜けした流人達だと気付いているのかな。どうとでも取れる描写だったけどねぇ。しかし一本取る判断を、あの審判に任せていいものか。以前ウズラに思いっきり気圧されていたじゃないか。そして、何を持って一本なのか分からんよなぁ。刀がぶっさり刺さっても、ごっちんみたいに「まだだ」って言って次に繋げればセーフなのかえ。
 それはそうと、ごっちんと志乃のやり取りは良かったと思います。志乃が心から笑えるように頑張るごっちん。そのごっちんを心から信じる志乃。15歳同士の幼い夫婦の誓いは、単に夫婦としてだけではなく、人としてのあり方がそこにある気がします。

 でもね。今回始めてごっちんにイラッとした。たしかに、ごっちんの切なる願いは分かるよ。でも、それって命を賭けた人間の前で言うことかな。これで負けたら俺ら死ぬんだけど(勝っても死ぬだろうけど)って人に「妻と世間に気兼ねせずに仲良く暮らしたいから、負けられないんだもん」ですからね。百舌九さんに、あっさり「戯れ言」って返されても仕方ない。まぁ、来週か再来週になれば、両者の落としどころが示されるのだろうと期待しています。

 そもそも双方共通の敵として講武館を据えている時点で、モヤモヤするよなぁ。倒したから、どうなんだって話ですよ。講武館って武士の象徴というよりは、そこに所属することが武士にとって、ただのステータスであるだけのようなモノじゃないだろうか。幕府お抱えだし、泊が付くぜーみたいな。だから流人達が講武館を討ち取っても、武家社会に大して影響ないよな。「あーぁ」程度じゃないかと。
 第一、講武館だって幕府に要請されたから出張ったんだよね。飛鳥の仇討ちのつもりなのかもしれないけど、そこに講武館を持って来ると逆恨み感が否めない。
 もっと納得のいく理由があるのだとしても、今の段階じゃあ分からんよ。百舌九達の愛した飛鳥という人間がいて「彼が生きて、どうして死んだか」という証を社会へ一矢報いることで、せめて刻みたいのかなぁ。

 そしてごっちんの方も、志乃と仲睦まじく暮らしたいって願いは、そうなればいいって私も心から思うけど、だから講武館を討つのだって話になると良く分からなくなる。(一度ごっちんが、世の平和のために討つとか言い出したときは、本当に何言ってんのって感じでしたが、願いが夫婦仲良くに原点回帰したのは、ほっとしましたけどね。これは前も書いたか)
 うーん。講武館を討てば、差しあたっての脅威は回避出来るって話なのかね。何にせよ、今の流れは色々とねじれ過ぎだ。だからモヤモヤする。
 でも清木様が鰐ぶっさんさんの嫁であることだけは、誰の目にも明らかな真実でございましてよ。ラララー。
 きっと清木様ったら、百舌九さんを見て学習したので「意中の相手を誘うには、フンドシをはかない方がいいのか?(一直線に性的な意味で)」って、ワカメ頭の門弟に聞いているに違いないよ。そうしたら門弟も「その方が、いいんじゃないですかねぇ(どうでも)」って親身にアドバイスしてんのさ。ああ、仲間って素晴らしい。
出た。今回も出たよ。サムライうさぎがマチカさんの中で、金字塔であり続ける理由の泣き顔描写。感動でページをめくる手が震えますよ。
かわいい子は、ズタボロに泣かさずにはいられない作者の性癖には賞賛を送らせていただきたい。
ただ美しく愛らしいものに、人はエロスを感じない。美しく愛らしいものが汚された時の落差に、人は興奮を覚えるのですよ。
……え? 違いますか? おかしいなぁ。
でもチビ鳳が、涙も鼻水もヨダレも垂れ流して泣くシーンの素晴らしさは、筆舌に尽くし難いではないですか。どれほど流麗な文章で飾り立てても、この匂い立つようなエロスは表現出来ますまい。あれは、いかようなセクシュアリティにも対応出来る。
今週は書くことなんて何もない。鳳君の泣き顔が眩し過ぎるから。

というワケで今週の感想を書きます。イェー。
摂津が公式な試合で勝った! 真剣勝負だけど、素手で勝ったー!
えっと………なんのための黒札なんでしょうか。武器に見せ掛けて、実は防具だったんですかね。なあんだ。清比人さんも早く言ってくださいよ。摂津も使い方良く分からなかったから、ボコボコにされたじゃないですか。んもー。
それにしても、なぜ摂津は志乃に「この試合をよく見ておけ」って言ったんでしょうね。試合に絶対勝つから、という単純な理由だけではないと思うんですよ。だって志乃は摂津が勝つと、いつも信じて待っていたんですよ。だからこそ勝利の約束などしないんじゃないかな。それ以上の何かを伝えようとしているように見えます。
摂津の発言が「アンタの腹を狙う」と殺す気マンマンで、鳳君が摂津の気持ちを試すように言った後だったから、余計にそう思うのです。
(一瞬だけ「ちょ、摂津さん、その発言死亡フラグw」と思ったのは秘密です)

お互いに守りたいものがあって譲れない。彼等はそれを背負い勝負の場に立っています。でも勝った方の思いが強いわけでもなく、負けた方の思いが弱いわけじゃない。恨みで頑なになった鳳君は、その辺りを履き違えているのでしょうね。
しかし摂津はそれが分かっているから、ひとつの選択をしたのだと思います。その覚悟を見ておけ、と摂津は志乃に言いたかったのではないでしょうか。
以前にも書きましたけど、摂津は普段ヘラヘラしていても、自分が守りたいものに対して真摯です。どれだけ打ちのめされて惨めな姿になっても、その純粋な思いは輝いている。そんな摂津だから、鳳君が大切なものを守ろうとする思いに対しても、同時に誠実であろうとしたのかもしれません。
なぜなら鳳君の思いを汲んで、なお──だからこそ自分の信念を通して勝利したのですから。いえ、これは勝利ではなく、それぞれの思いが勝敗の前で無慈悲に振り分けられるのではなく、合わさって昇華されたように思えてなりません。気絶する寸前に鳳君のこぼした涙が、それを語ってくれてるような気がします。
ここまで書くと、恣意的で穿ち過ぎかなぁ。えへぇ。
それに上で下品なこと書いておいて、こちらでまた鳳君の涙を語っても、何言ってんだかって感じですけど、本当にいい勝負だったと思いますよ。摂津はやっぱりイキでイナセで二枚目です。自分で言うだけあってねw

そして最後に百舌九さんご登場。ノリの悪いこと山のごとし、その場の空気を凍らせたら日本一の清木様(鰐ぶっさんの嫁)の前でもひるむことなく、激しく露出していたポロリズムの真打ちが動きましたよ。ああ、どうなるんでしょうねぇ。来週も楽しみです。

ところでマチカさんは、やっとサムライうさぎを全巻大人買いしました。
もう舐めるように読んでいます。……本当に舐めてないよ。例えだってば。なんですか、その疑いの目は。
……うは。摂津は初期より今の方が断然エロいな。たまらん。
マチカさんがサムライうさぎに、本格的にハマッたのは、マロが行方不明になった回からなんですよね。この時に、マロが摂津の懐に「ちゅるーん」とよく潜り込んでいたのを覚えていた千代吉が、マロを誘き寄せるために、摂津の着物の襟を掴んで、がばっと開いて上半身を露にさせたんですよ。
マロではなく、明らかに読者へ向けて。
この、ある層の読者を意識したカメラアングルを見た瞬間、マチカさんは作者の恐ろしさに戦慄したのです。これは宣戦布告だ。子供向けの漫画であるにも関わらず、この作者は明らかに健全ではない、ものすごいことをやろうとしている、と息を呑むと共に期待したのです。実際その期待は裏切られておりません。
いえ、他にもちゃんとした理由の期待もありますけど、普通過ぎる理由なんで割愛いたします。
まぁ、そんな思い出話は置いといて、最近の本誌における清木様不足は異常。天保の飢饉並ですよ。なので単行本を読み返したりしながら、近い内に「清木様、マチカには分かります。なぜなら全肯定だから祭り」を自分のために開催するんだ。主催者はマチカさん。参加者もマチカさんだけの祭りだワッショーイ!
……寂しくなんてないよ。
佐倉様──。
息子さんを私にください。性的な意味で。

ああぁァ……。カワイイカワイイカワイイ。残念ながら鳳君の過去は、先週の妄想考察「女形」ではなかったようです。
当たり前ですけどね。
マチカさんはショタ好きではないけれど、チビ鳳君は可愛すぎて困る。これは母乳の出るレベル。手元の資料によると、女性の三人に一人は母乳が出るレベル。(フラワーロマンチカ調べ)
根性がひん曲がる前の鳳君は、農民をただの所有物と見なす父上に反感を持っていたんですね。主君から与えられた領地である知行があるぐらいだから(アノ描写は、そうだよね?)それなりにええトコの子だったんでしょうね。普通に家督を相続していたら、ごっちんよりも格が上なんじゃないかと。自分の治める土地があってこそ武人であり、領地を持たず幕府から禄をもらう人間は使用人である、みたいな風潮があったんだとか。
そしてごっちんはサラリーマン的に、幕府から禄をもらってたような気がするので、今回始めてwikiを見て確認してみました。今まで失念した名前は、ここで調べれば良かった……。

……………思いのほか読みふけってしまった。清木様は御目付役だったのか。マチカさんは清木様信奉者なのに存じ上げておりませんでした。てへへ。
「廊下の角は直角に曲がれ」と怒っていたのは、これに由来してたんだね。だからこそ武士の見本となるべき御目付役が、殿中で侍相手にいきなり抜刀するなんて言語道断思うんだけど。清木様ったら、ワンパクだなぁ。
鰐ぶっさんは怒った方がいい。清木様にお仕置きするんだ。性的な意味で。

ごっちんは二十俵三人扶持なのかー。○○俵表示だと蔵米取りになるのかな。○○石だと知行取り。もし同じ収入があったとしても、上にも書いたように知行取りの方が格上なんだそうですよ。それと知行取りなのは穂波家も一緒なんだろうけど、農民への接し方は対照的ですね。
でも鳳君の父上だって必死なんでしょうよ。
例えば知行が100石だとしても、それは丸ごと100石の収入があるのではなく、100石相当の収穫が見込める土地を所有しているに過ぎない。そこで暮らす農民達はだいたい4割を年貢として納めるので(上下するので平均すると3.5割ぐらいだとか)、実際は40石程度の収入しかないのだ。しかも農作物なので、収穫量は一定しない。だから、そこで働く農民のみんなに頑張ってもらわないと収入が少なくなる。しかも好き勝手に年貢を巻き上げていると、農民達がワーワーと騒ぎ立てて、それが知れ渡れば「お前は、管理能力がねぇのかよ」とお上に怒られるし、最悪働き手の農民に逃げられる。(その場合農民も罰せられたりするそうだけど)
だから作中であったように「わさびを利用した泣き落し」などという真似をしていたんでしょうかね。でも知行地で農民相手に交渉するような仕事は、その家の当主ではなく、用人が受け持っていたんじゃないかと思うんだけどな。時代によって違うのか。私も詳しくないし、よく分からないや。
鳳君の父上は、強欲で私服を肥やしているように見えますけど、武家は体面というものがありますので、各種儀礼など疎かに出来ないし、色々と出費がかさむワケですよ。それに使用人も家禄相応に雇わないと駄目らしいので、給料を払わないといけないしね。

まぁ、その辺りの話は置いといて、鳳君の過去話の続き。
うーん……。元々武家という制度に疑問を持っていたとはいえ、侍を屈服させてやる、ぐらいの恨みに発展するかというと、アレだけではちょっと根拠が弱いんじゃないかと。結局は父親との確執と、対戦したガキの性根が腐ってたって話ですよね。それにつけてもチビ鳳の可愛さよ。
あと絶対に誰もが思っただろうけど「竹刀と傘の違いぐらい感触で分かれよ」とか「試合前まで一度もチェックしなかったのかよ」みたいな突っ込みは……それにつけてもチビ鳳の可愛さよ。

そして流人は全員が武家の出だったんですね。
明言されていないけど、マロとの試合展開から見るに、スズメは「女だったから」という理由で捨てられたんかな。ですが、これも親を憎んでも、武士そのものを憎む理由になるかなぁ。
その点、捨てられた経緯が明らかになっているウズラさんですが、こちらも憎むとすれば親や自分に無関心だった世間ですよね。だから武家社会の何もかもが憎いと、恨み骨髄な思想まで至ったのは、飛鳥に関係があるんだろうね。それにつけてもチビ鳳の可愛さよ。
だけど流人達が、講武館が出張るまでの騒動を起こしたのは、飛鳥を失う前の話ですよね。死にはしないけど飛鳥が、侍に酷い目にあわされたんだろうか? だとしても何人も殺すような凄惨な事件を起こすかな。事件の回想シーンでスズメが「侍だけが人殺しの道具をぶら下げるようなズルをぶっ壊す」と言っていたけど、飛鳥が侍からつまんない理由で、無礼討ちされて瀕死の状態になったとか……? それにつけてもチビ鳳の可愛さよ。

それはそうと、今週も生けるモテ神摂津は素晴らしかった。切った啖呵が「うさぎ道場の誇り」と「茶屋の女の子のカワイサに掛けて」ですよ。いつの間にか遊女達も一緒に天秤へかけていますよ、奥さん!
たしか摂津は、薄雲姉さんから「もう茶屋には、来ないでね」って言われてなかったっけ。それも「アンタがいるべきは、こんな場所じゃないよ」と摂津を思うがゆえの言葉なのですが、それに対して摂津の来訪を楽しみにしていた遊女達が、ぶーたれていたような気がします。
きっと遊女達は恋しい摂津が来なくなって、寂しい思いをしていたことと思います。ですがここに来て「キミ達のこと、もちろん忘れてないよ」とリップサービスを繰り出したのです。これはかなりの技術点が加算されます。モテ神の真骨頂をいかんなく発揮ですよ。この発言により感激のあまり失神する遊女や、小指を噛みちぎって投げる遊女がいてもおかしくない。医療班に受け入れ準備を要請しておきます。
幼少時の強烈な可愛さで、性的勝負を自分のターンに持って行った鳳君ですが、やはり摂津は一筋縄ではいかない。最後のコマで、思わず素の焦りを見せてしまったのも、いたしかたないと言えましょう。

そうそう。
先週の妄想考察の最後に、もしサムうさの作者が青年誌で連載してたら、エログロ路線をやってくれるんじゃないか、と予想(ていうか理想)を書いたんですけどね。そうしたら某所で、実際に過去はエログロでシュールな作風だった、という書き込みがあってタイムリー過ぎて笑ったんですよ。うわー、見てみたい。
でも、そのあとに「マチカさんたら、アレ見て(もしくは知っていて)書いたんじゃないの」って思われるんじゃないかとビクビクしたんだぜ。
だけど今までのサムうさの連載でも、その辺りの感覚が隠しきれてないというか、本人に隠す気がないのか分からないですけど、妙に際立ってるシーンがあるのサ。特に穿った見方をしなくても、ダダもれの部分が。
なので、ここで申し上げておきたいのは、マチカさんは無理矢理に性的勝負にこじつけて、感想を書いているワケじゃない。作品自体に、下地が十分にあるのです。紙面から訴えて来るんですよ。「ここに込めたエロスを感じ取ってくれ」と。
だから変態なのはマチカさんではなく、作者であるてっつんだと思いマース。

そんなトコロも含めてマチカさんは、てっつんとサムライうさぎが大好きです。
 今週はWJがお休みです。よってサムライうさぎでハァハァ出来ないので、自家発電じゃい。みんなも、するとイイよ! それでマチカさんに教えてあげると喜ぶ、と取り扱い説明書に書いてあるよ。
 まぁ、江戸時代の風俗に興味のある方も、よかったらドウゾ。
 さて。某所で、見かけた一文。
「鳳の過去は、女形ではないのか」
 近年これほどマチカさんの心を震わせた考察があったでしょうか。
 ……あったかもしれない。
 それはそうと、この考察が広大なネットの海で産声を上げた時、まだ流人の過去はさほど明かされていませんでした。その後、彼等はごく幼い頃に拾われて、身を寄せ合って暮らしていたことが判明したので、この説は海の藻くずと消えてしまうかに思えたのですが、せっかくなので彼の過去を「女形」から派生させて、妄想してみたいと思います。
 あらかじめのお断りとして、少年の売春に関した内容になりますので、嫌悪感を抱く方はお読みにならない方がよろしいかと。そして江戸時代の性風俗のお話も、完璧に調べているワケではないので、間違いもあるコトをご了承くださいませ。

 では、参りましょうかね。
 御存じでしょうが、女形とは舞台で女の役を演じる男性のことです。なぜ男が女を演じるようになったかは、過去の日記で鼻息も荒くご紹介しておりますので、これまた興味のある方はドウゾ。
 で、江戸時代、舞台の女形は飛び切りの美少年であり、その美しさでもって老若男女を熱狂させておりました。そして女形の中から、後々「陰子(かげこ)」「色子」と呼ばれ、春をひさぐ少年達が現れました。彼等は修行の傍らで色を売る存在として、江戸時代に登場したのです。
 陰子は舞台に上がらず、ちゃんと舞台でお芝居をする子は「舞台子」と呼ばれておりました。一応こちらは色を売ることはなかったそうですが、その辺りの線引きは、結局はあやふやだったのではないでしょうかねぇ。
 それから時代は進んで、そのうち舞台関係なしに売色を専門にする少年が登場しました。娼婦ならぬ男娼で「陰間」とも呼ばれていたようです。
 そこで誕生したのが、年端も行かない年頃の男娼を取りそろえた「陰間茶屋」。彼等はそこで、遊女のようにお茶屋で客を取っていたのです。
 陰間茶屋は江戸に、いくつか散在しており、十か所ほどあったそうです。最盛期には200人以上の男娼がいたそうですから、華やかですわね。
 もちろん彼等は好きこのんで陰間になるワケではございません。親に売られたか、かどわかされて売られたのか。それぞれ悲しい身の上で──それでも生きていくために、客を取るのです。
 なので江戸の陰間といえども、実は遠くから売られて来た子も数多く、中でも上方が一大供給源だったとか。そして上方からやって来る彼等は「下り子」と呼ばれておりました。都辺りから下ってくるので、下り子。本当か嘘かは分かりませんが、江戸の少年は気性が荒いので、女装させてもしとやかさが足りない、という理由で下り子の方が人気があったとか。それに元々役者が色を売る、という文化(?)が発祥したのは、上方だったそうです。そして上方では客の取り方のシステムも、ちょっと違う。こちらは出張していたようですよ。
 そんな彼等ですが、今日から陰間になって、明日から客を取れるかというと、そういうワケにもまいりません。陰子は男性の客も取るので、受け入れる下準備が必要です。ならす、と言い換えてもいいかもしれませんね。
 準備の手順を詳細に記した本なども残っているようですが、今でいうマニュアル本でしょうかね。どんな内容なのか書くと、本当にアレなのではぶきますけど、まことに過酷な手順です。今こんなコトをすれば一発でお縄でしょうね。だって11.2歳の子供に仕込んでいくのですもの。
 余談ですが陰間の寿命は短く(実際の年齢じゃないよ)二十歳ぐらいになれば卒業していたようです。あくまで商品として価値があったのは、少年なのです。11歳から14歳までが蕾で、15から18までが花盛り。そして19や二十歳は散る花であると、例えられてもおりました。この頃の少年はまだ大人の男になりきっていません。いわば中性的な存在として愛されていたんですね。遊女のように身請けされる者も中にはいたようですが、本当に特殊な例だったみたいです。遊女だって、みんな身請けされるワケじゃないしね。
 また性の仕込みの他にも、将来を見込まれた見目麗しい少年などは、それはもうじっくりと育てられます。遊女でいう「禿(かむろ)」みたいなものでしょうか。肌が白くきめが細かくなるような、お手入れ法なんかもあったようです。今の時代と一緒で、肌の美しさは大きな魅力だったんですねぇ。

 と、長々と書きましたけど話は戻って、ようやく鳳君の過去の考察を。
 幼い頃から、美しかった鳳君。けれどおうちは貧しく、その日暮らしの生活。そんな時に「おたく生活苦しいんでしょう? この子は色も白いし、大層きれいな顔なんだから役者にしてみないかい。私に託してくれたら、知り合いに紹介してあげようじゃないか」とお金をちらつかせて言われたとすれば。
 かくして売られた鳳君は、故郷を離れて遠い江戸の地に。それでも「役者になって成功すれば、よい暮らしが出来るのだろう」と、そこはかとなく淡い期待をしていたのですが、本当は春をひさぐ陰間として買われたのだとすれば。
嗚呼、彼の悲嘆やいかほどか。苦痛でしかない性技をしこまれる日々。しかし生まれついての美貌は磨かれて、匂い立つほど艶やかに育ち、商品として完成されて行ったのだとすれば。
 それはもう美しい陰子になったでしょうなぁ。上級遊女を指す言葉で「国の君主を骨抜きにして、滅ぼすほどの美しさ」で「傾城」とも呼びますが、きっと鳳君も傾城クラスですタイ。
 しかし花の旬は過ぎ、陰間茶屋からおっぽり出された鳳君。そしてやさぐれている時に、流人達にあったのさ。
 また鳳君の特徴として、両肩から腕にかけた入れ墨が目立ちますよね。これは商売道具だった自らの肌に入れ墨を施すことにより、忌わしい過去と決別したかったのではないでしょうか──。

 フッ……フハハ! どうですか。妄想フルスロットルで考察してみましたよ。既に否定されているけど、そんなこと気にしない。ていうか、こんな過去エピソードを少年少女の読むジャンプで出来るハズもないワケですが。
 でも作者のてっつんが、もし青年誌で連載してたら、やってくれそうな気がするんよな。ほのぼのエログロ路線みたいな。
 
 そんなジャンルがあるかどうか知らないけどネッ。
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